春、化、美

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今日は散歩日和だった。ここにはまだ雪が残っている。でも桜の花がやっと咲き始めてきた。春だ。暖かい日差し、冷たい風、土のにおい、うぐいすの鳴き声。ゆるやかだけど、確かに変化している。

 

多くの人は桜の花が咲くのを今か今かと待ちわびる。私もそのうちの一人だ。そう感じるのはなぜかというと、単純に、それが美しいからだと思う。だとしたら、多くの人の美しいと思う感性は似ているのだろう。なぜ似るのか。同じ土地に生まれたからだろうか。では物理的に遠く離れていると感性は違ってくるのだろうか。わからない。とはいえこれは多数派の話で、近くにいてもまったく違う感性の人もいる。それならもっと個を見なくてはならない。多くの人が桜は美しくないと言った場合、それでも私は桜を美しいと思えるだろうか。わからない。感性が似ているのではなく、実はただ多数派に流されているだけなのだろうか。わからない。

 


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「花」という名前を与えられ21年と数ヶ月経った。私は花のように多くの人から好かれるような存在ではない。でもそれはたまたまで、特別なやむようなことでもない。「花」という名前は書きやすくて呼ばれやすいのが良いし「化」が入ってるのが好き、ただそれだけ。

 

花が咲くこと、音楽、言葉、姿、思考、すべてはこれまでの結果であり、これからへの過程でもある。今あるそれを抱きしめようとはしても、しがみつく必要はない。変化するものはずっと未完成だ。価値は比べられない。

 


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