鳥、思考

そこに鳥がいてね、鳴いてるんだよね。部屋の窓から見える。別にいつものことだし、どうでもいいと思っちゃったらそれまでだけどさ、鳴いてるんだよ。チュンとかチュンとかチュンとか、文字にしちゃうと同じになってしまうけど、いろんなイントネーションで鳴いてる。何言ってるんだろうね。私は鳥のこと好きなわけでも嫌いなわけでも研究してるわけでもないから知ったところで何にもならないけど、鳥は自分が今まで見たことしか知らないんだろうなあって思う。昔は電車も車もなかったこととかもっと自然に溢れていたこととか、自分が生まれる前の景色を知らない。ただただ今を生きるだけで、そこには幸せとか不幸せとかないのかもしれない。私からするとそれは穏やかなことだけど悲しいなあとも感じる。

 

って、とりとめのないことを考えてたらいつの間にか寝てた。春だねえ。

 

人は学校で歴史を勉強したり、本とか写真とか映像とかで自分のいない過去を知る。何が何だかわからなくなって一切放棄したくなることがあるほどに知る。生きてるとそうやって身に付けてきた知識や、人間関係や、好き、嫌い、持ち物が増えていく。あ、減ることもある。そんなことだから悩みは尽きず疲れてしまうけど、思考停止して多数派に流されることは決してせず、いま持ってるものを携えてとことん考えていきたい。

 

なんか鳥見てただけなのにこんな話になってしまった。たぶん私の思考の癖。

 

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いまの空。鳥はとっくにどっか行った。