ゴーストアルバムが良すぎる話

3月24日に発売されたTempalayの4th Albam『ゴーストアルバム』

Tempalayの音好きだし買っとくか、という軽いノリでちゃっかり予約して買い、今日で手に入れてから1週間が経った。私は油断していた。こんなに良いとは思っていなかった。発売まで楽しみにはしていたけど、失礼ながらそこまで期待していなかった。しかし、なんということだろう、この1週間毎日狂ったように聴いている。

 

 

 

このアルバムの好きなところを3つあげます。

 

音がいい

まずはこれだよなあ。Tempalayは前々から独自の音を持っているところが良いなと思っていたんだけど、このアルバムもTempalayを感じる音がしてそれだけでもう軽率に好きになった。それに純粋な音や歪んでる音やいろんな音が聞こえてきて、本当は混沌としていることが自然なんだなと思う。

声とメロディーも良い。これは好きです以外ないんだけど、小原綾斗さんの声が好きなのは大前提として今回はアルバム通してエイミーちゃんがいっぱい歌ってて好き。メロディーに関してはーーーうーーーん、やっぱ好き、しかないな。

あとは歌詞の言葉選び。耳に心地良い言葉選びをしていて好き。小原綾斗さんはつくづくずりい人だなと思う。見た目とかSNSの発言とか表面だけ見ると不真面目にふざけて生きてそう(めちゃくちゃ失礼、すみません)なのに、歌詞読むとそんなことは全くなくて、むしろこの人は真面目に面白く生きてるんだろうし、本を読む人だろうなと思う、文学を感じる。そしてそのギャップにやられてしまう。ずりいぜ。人は見た目がすべてじゃないねえ。

 

アルバム通しての緩急のつけ方がいい

これは緩急のバランスが具体的にどうこうという話じゃなくて、ゆるすぎたら飽きるしかといって熱っぽすぎても疲れると思うんだけど、このアルバムはそういうことがなくて何度でも繰り返し聴けるという話。この緩急が自分にものすごくマッチしている。

 

時代の空気を纏っていていい

Tempalayの4枚目のアルバムは最初2020年7月に出す予定で1月2月くらいから作っていたけど、そのころから徐々にこういう世界になってしまった。だからこの時代の空気を反映するしかなかった。というようなことをインタビューで言っていた。それがわかりやすく表れているのが歌詞で、だから音楽の流行に関して知識のない私でも時代を感じられるんだと思う。今を生きてるぜ!って感じ。

 

 

 

非の打ち所がない。違和感あったのは曲間くらいかなあ、曲間もっとぎゅっとしててほしかったところもあったけど、これは私が椎名林檎さんのアルバムを聴きすぎているからであってとても個人的な違和感だから置いておく。あとジャケットと歌詞カードのマジカルアイが見えない…のは自分が悪い。

ああ、本当に良い、妙なアルバムだなあ。他の良いアルバムに出合うまでずっと聴いちゃうなあ。

何となくだけどアルバム通して脳内再生できるようになってきたくらい聴いてる。それでももっと聴きたいのが正直なところ。仕事中とか読書中とかピアノの練習中とか。でもそれは現実的じゃないし、アルバム1回43分44秒、やらなきゃいけないことがある上に好きなものが多い私にとっては止まらずに聴くのが難しい。悔しい。でも小原綾斗さんも12曲中9曲目までしか通しで聴けてないみたいなことを昨日ゲストで出てたミュージックラインで言ってた気がする。気がする。え、言ってたよね?朧げな記憶…。でも確か言ってたし、それに免じて良しとする。

そういえばミュージックラインで、Tempalayのメンバー間で各々が好きなものを共有することはほとんどないみたいなことを言ってて、その距離感すてきだなあと思った。確かにひとりの人間が3人集まってTempalayになってるからそれは自然なことなんだけど、最近ではバンドでもアイドルでも芸人でもベタベタに仲良い集団が多い気がするから逆に新鮮だった。すてき。

 

 

 

Tempalayを知ってて良かった、ゴーストアルバムが響く人間で良かった、こんな時代だけど生きてて良かった。

 

tempalay.jp